長野工場スタッフの小林です。
美篶堂書籍第一弾『はじめての手製本』の制作発注がありました。
『はじめての手製本』はフランス装製本で仕立てています。
この本は、美篶堂の紹介や製本をはじめて挑戦する方でも分かりやすいように作り方をご説明をしております。
完成までの様子をご紹介いたします!
1、丁合(ちょうあい)
本文をページごとに机に並べ、端から順番に一枚づつ取っていきます。
2、背固め
丁合した本文を板紙ではさみ、背をボンドで固めます。
そして、固めた背を機械で絞めてならします。
4、寒冷紗をつける
5~6冊の本文の背をしっかりと突きそろえ、そこに寒冷紗をつけます。
寒冷紗を貼り付けたあと、さらに網目を埋め込むようにボンドを塗ります。こうすることによって本文を壊れにくくします。また、表紙と本文をしっかりとつなげるための力布となります。
5、切り離し
寒冷紗が乾いたら、5~6冊にまとまっている本文を、ナイフで一冊分づつに切り離していきます。
6、検品
ナイフで切り離した部分が切れてしまっていないか、汚れ、やぶれ、折れあと、ボンドの入り具合、その他もろもろ…を一冊づつチェックします。
7、断裁
断裁機で本文を完成サイズに仕上げ断ちします。
8、栞ひもをつける
仕上げ断ちした本文にボンドで栞ひもをつけます。
ボンドが乾いたら本文の中に栞ひもをはさみ入れます。
9、表紙折り
表紙となる紙を折ります。
まず四つ角を折り、さらに天地左右に折ります。
そして背に来る中央部分に背紙をはります。
これは段差をなくすためです。
10、表紙付け
8の背にボンドを付け、9で折った表紙をボンドで付けます。
天地のチリが均等になるように本文をくっつけます。
11、熱入れ
機械の下から熱が出て、鉄板を温めます。ここに背を押し付け溶かします。
背に付けたボンドが熱で溶け、全体にボンドをいき渡せると、背に浮きがなくなります。
12、見返し折り込み
熱入れをして表紙と本文の背がしっかりくっついたら、見返しを表紙に折り込みます。
13、カバー折り
表紙の上にかぶせるカバーに一箇所折り目をつけておきます。
折り目に合わせてカバーをかけます。
14、カバーをかけます。
15、帯を巻きます。
16、タグを差し込みます。
17、完成!!
『はじめての手製本』はこのようにして何段階にもわたって丁寧に作られます。
早くみなさんのお手元に届くようにと一冊一冊に工場スタッフの情熱がこめられています。
制作のご紹介は以上です。
最後まで読んでくださった方、ありがとうございました。
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◆ご本の中でご紹介している製本がキットになって実際に作ることができます。
キット自体には説明書がついておりませんので、『はじめての手製本』をご参考にしてください。
◆出張ワークショップも行っています!
次回開催のワークショップや開催日など、詳しい内容は
オンラインショップへGO!
◆『はじめての手製本』は長野工場、東京神田ショップ、通販サイトのほかに、出張ワークショップ先でも販売しておりますのでご参加された方はチェックしてみてください。
2012/08/21
2012/07/08
製本ワークショップ in長野工場
長野工場スタッフの小林です。
昨日7月7日(土)に美篶堂長野工場でブロックメモノートブックの製本ワークショップを行いました。
ブロックメモノートブックとは、美篶堂オリジナル商品のブロックメモキューブからお好きなブロックメモをお一つ選んでいただいて、そこから一冊分の本文を切り取り、ハードカバーのノートに仕立てるという製本です。
表紙・見返し・花布(はなぎれ)もお好きな色を選べるので自分好みの本が出来上がるところが魅力です。
お子様でも気軽にトライできます。
一冊分にカットした本文に、ボンドを使って、寒冷紗、花布、背紙の順に貼っていきます。
表紙クロスの裏に板紙を貼るための印となる線を引き、その線に沿って表紙用板紙と背表紙用板紙を貼っていきます。(印線の上に沿って金定規を置いて作業すると板紙をずれずに貼れるのでより良い。)
このときは糊ボンド(水1:フエキ糊1:ボンド1をよく溶いたもの)を使用します。
巻き紙(クラフト紙)で表紙を巻きます。
竹ゆびわを使ってよく擦ります。
表紙の溝にボンドを塗り、本文をセットし、くっつけます。
竹ひごを上下にかませて、台座を上から乗せしばらく手で押さえます。(あと少しで完成…!!)
糊ボンドを使って見返しを貼ります。
貼った部分を乾いた布でしっかり擦り込みます。
再び竹ひごをかませて輪ゴムでとめます。
ジャジャーン!!完成です!!
小学5年生のお子さんもかわいい本が出来ました。
約一時間半で一冊が完成です。
お家へ持ち帰ったら重い本などをのせて一晩おきます。…ZZZ
翌朝、しっかりとプレスされた上製本になります。
今回のワークショップは三冊分の材料をお渡ししました。
残りの二冊分の材料選びも楽しみのひとつ。(どの色にしようかしら?)
お家でもお子様と作ってみてください!
ご参加いただいた皆様、どうもありがとうございました。
ブロックメモノートブックの詳しい作り方は、冊子『コトノハモツテ2』に載っています。
通販サイトからでもご購入できます。
長野工場では、月に一回製本ワークショップを開き、製本を楽しんでいただきたく思っております。
道具と材料はこちらでご用意いたします。
次回の長野工場での製本ワークショップは近日中にHPなどでお知らせして参ります。
お気軽にお申し込みください。
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工場では普段から商品を販売しております。
なるべく事前に工場にご連絡の上、お訪ね下さい。
※土・日は基本的に休業しておりますが、ご訪問をご希望の場合は
工場長上島(0265-76-7772)までご連絡をお願いいたします。
美篶堂 長野工場ショップ
〒396-0111
長野県伊那市美篶6768-2
【営業時間】月~金 9:00~15:00(昼12:00~13:00は昼休憩)
【休業日】土・日・祝日
【tel】0265-76-7772
【fax】0265-76-7733
【メール】ina@misuzudo-b.com
【URL】http://www.misuzudo-b.com
2012/06/15
美篶堂まつり
はじめまして。美篶堂長野工場スタッフの小林です。
桜が丁度見ごろとなった、4月21日土曜日に美篶堂長野工場で「美篶堂まつり」を開催いたしました。
上島松男親方による丸背上製本のデモンストレーションを行いました。今回初の試みです。
丸背上製本の制作の仕方や道具の使い方などを、説明をしながらお見せするという内容でした。
親方の指先であっという間に丸背がかたちになり、皆さんから「お~」と歓声が上がりました。
こちらも真剣でした。上島真一工場長による角背上製本のワークショップです。
美篶堂書籍第三弾『ちいさくてかわいい手づくりの本』より、角背上製本と和綴じ本の二種類のワークショップを行いました。
写真は工場長がわかりやすく丁寧に教えている様子です。
「少し難しかったけれど楽しかった」「疲れた~、でも出来上がってよかった」
ひとりひとり思い思いのノートが無事に出来上がりました。
工場の奥にあります断裁機(紙を断裁するための機械)周辺では、昨年と同じくブロックメモ作り体験(お一人様500円)を行いました。
紙の量り売りも行いました。
美篶堂オリジナル商品のハードカバーケースノートが大人気でした。
製本に必要な刷毛やボンドなど、製本資材の販売も行いました。
屋外では、店主上島明子の持ち物だった数々の本を販売する企画『書肆コトノハモツテ』が行われました。
『書肆コトノハモツテ』と同じスペースで、美篶堂オリジナル商品のさくらブロックメモにお願い事を書いていただき、木の幹にメモを貼り付けて、たくさんのお願い事で桜の木が満開になるといいなと考え企画した『さくら咲くプロジェクト』も行い、大変盛り上がりました。
来客数はおよそ300人と昨年より若干増え、多くの方が足を運んで頂いたおかげで工場見学+ショップ+ワークショップといったイベントを開催することが出来ました。東京方面や三重などからお越し頂いた方や、近所にあることをご存知でなかった方もお子さんと一緒に遊びに来てくださいました。
お越し頂いた皆様、どうもありがとうございました。
ご参加いただいた皆様
木版作家 梶野沙羅さん
結晶堂 上島由江さん
フードコーディネーター「HOME.」 フルタヨウコさん
りんごジュースなど販売 長野県宮田村の善積農園さん
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工場では普段から商品を販売しております。
なるべく事前に工場にご連絡の上、お訪ね下さい。
※土・日は基本的に休業しておりますが、ご訪問をご希望の場合は
工場長上島(0265-76-7772)までご連絡をお願いいたします。
美篶堂 長野工場ショップ
〒396-0111
長野県伊那市美篶6768-2
【営業時間】月~金 9:00~15:00(昼12:00~13:00は昼休憩)
【休業日】土・日・祝日
【tel】0265-76-7772
【fax】0265-76-7733
【メール】ina@misuzudo-b.com
【URL】http://www.misuzudo-b.com
2011/03/10
製作中です
こんにちは。日差しが春めいてきました。
あっという間に三月です。
最近の美篶堂ショップは、夜な夜な作業をしております。
さて、何を作っているのでしょう
表紙を
製本道具の「竹の指輪を」使ってくるみます。
手早くやらないと、どんどんくるみ待ちの表紙がたまってしまいます…
(ですのでくるみ中の写真は撮れません)
くるみ終わったらプレスをしておきます。
だんだん形が見えてきました!
美篶堂の手のマークも、丁寧に一点一点つけていきます。
ちなみにこの手マークは、オリジナル商品を作り始めた際、
店主の上島がデザインしたものです。
冊子「コトノハモツテ」の名の由来のひとつでもあります。
表紙が完成です!
こちらは「本の形のカードスタンド」です!
現在、色数不足中、ご迷惑お掛けします。
今週仕上げ作業に入りますので、もう少々お待ち下さい。
長野の工場が忙しく、小さなものまで手が追い付かないときには
こうして閉店後にショップでも製作をしています。
こつこつ作るとだんだん手が慣れてきますが、
それでもたくさんの手がかかります。
完成しましたらまたご紹介いたします。
花粉症、辛い日々ですががんばって乗り越えましょう!
あっという間に三月です。
最近の美篶堂ショップは、夜な夜な作業をしております。
さて、何を作っているのでしょう
表紙を
製本道具の「竹の指輪を」使ってくるみます。
手早くやらないと、どんどんくるみ待ちの表紙がたまってしまいます…
(ですのでくるみ中の写真は撮れません)
くるみ終わったらプレスをしておきます。
だんだん形が見えてきました!
美篶堂の手のマークも、丁寧に一点一点つけていきます。
ちなみにこの手マークは、オリジナル商品を作り始めた際、
店主の上島がデザインしたものです。
冊子「コトノハモツテ」の名の由来のひとつでもあります。
表紙が完成です!
こちらは「本の形のカードスタンド」です!
現在、色数不足中、ご迷惑お掛けします。
今週仕上げ作業に入りますので、もう少々お待ち下さい。
長野の工場が忙しく、小さなものまで手が追い付かないときには
こうして閉店後にショップでも製作をしています。
こつこつ作るとだんだん手が慣れてきますが、
それでもたくさんの手がかかります。
完成しましたらまたご紹介いたします。
花粉症、辛い日々ですががんばって乗り越えましょう!
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